2021.07.30 刃物で有名な岐阜県関市はうなぎの町でもあった? 江戸時代以来の名店「辻屋」で楽しむ極上のうな丼
日本の夏、特に梅雨明け以降の暑い日を乗り切り、スタミナをつけるために古くから好まれているのが、うなぎ。今回ご紹介する岐阜県関市は「関の孫六」などの刃物・刀剣の町として知られていますが、うなぎの名店が集まる街でもあることをご存知でしょうか。
今日はそのうちの一軒、江戸時代創業の老舗「辻屋」さんでうな丼を味わってみました。早速レポートします!
バスを使えば岐阜駅前から乗り換えなしでアクセス可能。関市アーケード街の一角にあるうなぎの老舗「辻屋」
本日のスタート地点、岐阜駅前の様子。JR東海道本線のほか、徒歩数分の場所に名鉄岐阜駅があり、どちらでもアクセス可能です。
岐阜駅前14番乗り場にある岐阜バスの「岐阜関線」に乗車。付近には信号が少ないため、駅からの乗り換えに意外と時間がかかるかもしれません。ペデストリアンデッキを渡っていくと早いような気がします。
バス移動中。目的地までは約50分です。
途中、関シティターミナルを経由して、「本町5丁目」で下車。運賃は片道税込750円ですが・・・
平日の10時〜16時限定で「昼得きっぷ」という期間限定の切符を1日税込500円で販売しています。往復でも使えるので今回の路線の場合、往復1,500円が3分の1のお値段に。
販売場所は複数あり、岐阜駅1F外の岐阜バスJR岐阜案内所でも購入することができます。到着予定時間が10〜16時なら使えるので、岐阜関線だと9時15分くらいから使えるのもいいですね。時間が合う方はぜひ。
さて、話題をうなぎの方に戻して、今回訪問する「辻屋」さんへ。バス停のすぐ目の前にある、年季の入った建物になります。
創業は1860年ごろで、当時の建物を今も使用しています。太平洋戦争でも焼けずに残っており、江戸時代のうなぎ屋さんの雰囲気を今に伝えています。
開店は11時ですが、お店の前のノートに名前と人数を記入するシステムになっています。到着したのは10:45ごろで、既に10組ほど先客がいました。
待ち時間の間に、メニューを確認します。今回頼むのは税込2,660円のうな丼(並)。近年の希少化で3,000円超えが珍しくない中、割とリーズナブルな価格です。
開店時間となり、のれんが掛けられました。待つこと約10分、店内へ。
有名店らしく、壁には食べログの受賞歴が。百名店にも入っています。
足元に鯉が泳いでいるのが風情ありますね。
さらに、店内には天然の大うなぎまで。張り紙を見る限り、結構デリケートな生き物なのかもしれません。
見たときには、岩の間でおとなしくじっとしていました。
席について注文をすると、鉄瓶入りのお茶が出てきます。鉄瓶は南部鉄器あたりが有名ですが、果たして。
待つこと約30分、漬物・吸い物付きのうな丼が出てきました。早速いただきましょう。
並丼の場合、うなぎは4切れ。ご飯もそれなりなので、物足りなさはないです。ちなみに小丼(税込2,080円)、上丼(税込3,250円)ではうなぎの量も変わってきます。複数店ハシゴするなら小丼もアリでしょう。
辻屋さんのうなぎは、タレがいい感じに染みた表とパリパリに焼けた裏側が特徴で、脂もいい感じに乗っています。あなご丼と比べてもジューシーさではうなぎの方が上回る感じですね。梅雨明けの猛暑でバテバテなときに食べたくなる逸品です。
山椒もついてきますのでお好みで。最初はそのまま食べ、後から味の変化を楽しむのもGood。
お吸い物の方はうなぎの肝入りです。この辺はお約束といったところ。
その他、漬物にも工夫があり、奈良漬けを使用しています。他の漬物と比べると深みのある甘味と旨味が特徴で、脂っこいうなぎとは相性が良さそうです。うなぎ屋では定番らしいですね。
ちなみに奈良漬けの粕は無料でいただけるそうなので、欲しい方はお店のスタッフまで。
そうこうしているうちに完食。いや〜、バスに乗って来たかいがありましたね。ごちそうさまでした〜。
幕末から続くうなぎの名店「辻屋」さん。鉄道で来ようとするとJRや長良川鉄道を乗り換えなければならず、かなりの時間を要するのですが、岐阜からバスを利用すると気軽に行けてオススメです。気になる方は、時期を見計って訪れてみてはいかがでしょうか。